仕組預金(為替連動型)を自作する

資産管理

銀行商品に為替連動による仕組預金というものがあります。

この概要と、同じことが自作できるのかを考えていきます。

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仕組預金(為替連動型)

銀行により商品名が異なりますが、仕組預金として、為替の変動により、満期時の受取通貨が異なるが、通常より多くの利息がつくというものです。

例えば、米ドル連動のもので、円で預け入れ、満期時の受け取りは、

  • 預入時より円安になれば、元本+利息をで受け取り
  • 預入時より円高になれば、元本+利息(共に円ベースで計算)を預入時のレート換算で米ドルで受け取り

となるものです。

    それで、預入期間2週間で高金利(例:18%(年利))がつくというものです。

    また、逆も可能で、米ドル預金を用いて、仕組預金により為替の変動状況により受け取り通貨が変わります。

    • 預入時より円安: 元本+利息(共に米ドルベース)を米ドルで受け取り
    • 預入時より円高: 元本+利息(共に米ドルベース)をで受け取り

    例として、1ドル=100円時に円で預け入れ、年利18%を2週間10,000円預けたとすると、2週間後に、

    • 満期時1ドル=110円(円安):10,069円
    • 満期時1ドル=90円(円高):100.69ドル(円評価額9,062円)

    で受け取ることとなります。

    満期時に預入時より円安になった場合は良いですが、円高になった場合は、実質元本割れを起こしてしまいます。

      仕組預金の実態

      一見、定期預金のように見え、利息がついて返金されるように思います。

      満期時に円高に触れた場合、米ドルで受け取ったものを、円に戻したいときには、銀行の手数料(TTBレート)を適用されるので、更に元本が目減りします。

      2週間後の為替など予測が難しく、手数料で銀行が儲ける仕組みになっています。

      仕組預金の自作を考えてみる

      仕組預金と同様の条件を、FXを利用して自作することが可能です。

      円建ての場合

      前節の例と条件と同様で、USD/JPY=100円(建玉)から始めるとします。

      円安になった場合はそのまま決済、円高になった場合は現受けで米ドルで受け取りとします。

      FXは為替手数料が安く、スプレッドが0.2銭(0.002円)とします。スワップ金利は考慮しません。

      レバレッジは1倍とします。

      2週間後の結果としては、

      • 1ドル=110円(円安)の場合:10,999円(スプレッドを考慮して、109.998円で決済)
      • 1ドル=90円(円高)の場合 100ドル(スプレッドを考慮して、評価額89.998円)

      となります。

      円安になった場合は、収益額が大きく異なります。銀行の仕組預金は利息という名前のもとで、上限が抑えられていますが、FXなら為替差益により大きく利益が得ることができます。

      このFX利益と銀行預金の差が銀行の実質手数料となっています。

      銀行がボッタクリなのがわかります。

      なお、円高になった場合は、銀行の仕組預金より低くなる傾向があります。

      しかし、FXはいつでも決済可能なので、ある程度下がったら随時決済するか、そのまま持っているか現受けが可能です。

      米ドル建ての場合

      前節とは逆の建玉で行います。

      ただ、2022年時点では、金利に相当するスワップがマイナスになることにご留意ください。

      おわりに

      仕組預金(為替連動型)の自作について考えてみました。

      こうしてみると、仕組預金への預け入れは、手数料が高いFXをやっていることと同じことだと気づくと思います。

      金融商品を購入する際には、いろいろ眺めて、高い手数料を払わないように気をつけなければならないですね。

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