ある程度資産を持つと、外貨での運用も考えると思います。
外貨というと、まずは扱いやすい「米ドルで」と、考える事が多いと思います。
米ドルでの運用は、銀行が提供する外貨預金以外に、外貨建MMF (Money Market Fund) (Wikipedia)があります。
この外貨MMFは外貨預金より有利なことが多いので、その理由をまとめました。
外貨建MMFとは?
外貨建MMF (Money Market Fund) は、格付けの高い外貨建て短期証券に投資する投資信託です。
このため外貨建でのの元本割れはのリスクは「ほぼ」ありません(円ベースでは、為替変動により元本割れするこことがあります)。「ほぼ」と言っているのは、投資信託なので、元本保証ではないからです。
実際に、過去に一時的に元本割れしたことがありますが、回避策が取られていることにより、ほぼ回避されます。
外貨建MMFは証券会社で購入できます。
外貨建MMFが外貨預金より有利と思う理由
このような外貨建MMFですが、外貨預金と比べてどうなの?と思うユーザーも多いと思います。
外貨建MMFが外貨預金と比較して有利と思う点をまとめます。
- 一般的に利息が外貨預金より高い
利息が外貨預金よりも高く設定されていることが多いです。以下は令和6年2月の利回り状況です。
米ドルMMF・米ドル預金 | 利回り | |
外貨建MMF (平均利回り(令和6年2月) | ブラックロックMMF | 4.859% |
日興MMF | 4.682% | |
野村グローバル・セレクト・トラスト | 4.668% | |
ゴールドマン・サックスMMF | 4.838% | |
外貨預金 (住信SBIネット銀行の場合) | 外貨普通預金 | 0.500% |
外貨定期預金(1カ月) | 2.000% | |
外貨定期預金(6カ月) | 5.200% | |
外貨定期預金(1年) | 4,900% |
- いつでも解約可能
外貨建MMFはいつでも購入・解約が可能で、購入・解約にかかる手数料はかかりません。このため普通預金感覚で利用することができます。
また、上記の金利のように、定期預金のほうが金利が有利なことがありますが、いつでも引き出せるメリットは大きいです。
- 株式や投資信託と損益通算が可能
外貨建MMFの利金は、株式や投資信託の損益通算が可能です。特定口座であれば、証券会社が自動で計算してくれます。
- 為替コストが安いことがある
円から米ドルへ交換するために、為替手数料がかかります。銀行で交換すると、為替手数料が安いところで1米ドルあたり4銭ほどかかってしまいますが、SBI証券では為替手数料が無料になっています。
- 銀行が潰れても残高は残る
外貨預金は、預金保険の対象ではないため、銀行の経営が傾いたときは戻ってこない可能性があります。外貨建てMMFは、投資信託同様、銀行・運用会社による資産管理保全がされているため、銀行や運用会社が潰れても残高は残ります。
外貨建MMFの課題
このようなデメリットもあります。
- 元本割れの可能性
外貨建MMFは投資信託であるため、元本保証はされていません。が、前述のように低リスクで抑えられているために元本割れの可能性は低くなっています。外貨預金は外貨ベースでの元本保証はされています。
(どちらも円ベースでの元本保証はありません)
- 利回りが保証されていない
外貨建MMFは、短期証券へ投資するという性格上、変動金利です。このため、将来の金利が約束されたものではありません。
外貨預金(普通預金)も同じく変動金利です。定期預金は、購入時に金利が固定されていますので、利息を計算しやすいですね。
- 解約時の受取までに時間がかかる
外貨預金は、すぐに受け取ることができますが、外貨建MMFは解約申し込みから2〜3日後に受け取る事ができます。
※外貨預金(定期預金)の一部は、途中解約を受け付けていないものがあるので注意が必要です。
おわりに
外貨建MMFが外貨預金より有利と思う点をまとめました。
こういった流動性が高く、金利が高い商品をもっと活用したいと思います。
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