個人向け国債を買うなら、変動10年を。

資産管理

毎月、財務省から個人向け国債が発売されています。

この内容を見ていきたいと思います。

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個人向け国債について

個人向け国債は、個人でも買いやすいように設計された国債です。

個人向け国債 : 財務省
こちらは、財務省の個人向け国債のWEBサイトです。個人の方が買いやすい安全で手軽な個人向け国債には、変動10年、固定5年・3年の3つの種類があり、それぞれの特徴をわかりやすく説明しています。また、現在募集中の個人向け国債の情報も掲載していま...

個人向け国債の特徴

個人向け国債は、

  • 変動金利10年満期(変動10)
  • 固定金利5年満期(固定5)
  • 固定金利3年満期(固定3)

の3種類があり、毎月発行されます。

共通的な特徴としては、以下のとおりです。

個人向け国債の各商品の共通的な特徴

  • 販売価格1万円〜(1万年単位)
  • 元本保証
  • 最低利回り0.05%
  • 利払いは半年に1回
  • 発行から1年経過後、いつでも換金可
    (ただし、直前2回分の利子相当額✕0.79685(要は直近1年分の利子)が差し引かれます)
  • 個人のみ購入可能

と、定期預金に近い商品になっています。

金利は、商品によって違い、基準金利の設定方法も異なります。

  • 変動10:基準金利✕0,66% (基準金利:直近10年債の平均落札利回り)
  • 固定5:基準金利ー0,05% (基準金利:5年債の想定利回り)
  • 固定3: 基準金利ー0.03% (基準金利:3年祭の想定利回り)

個人向け国債の利回りが基準金利から引かれていることで不利と思うかもしれませんが、元本保証なので、許容範囲だと思います(通常の債権は、金利上昇などに伴い、満期前の換金時に元本割れリスクがあります)。

デフォルトリスクがほぼない

債権なので、返済されないデフォルトリスクがあるんじゃないかと思われがちです。

しかし、よく考えてみると、私たちが持っているお金は、国が保証し、日本銀行の債務や国債に裏付けられています。

また、銀行預金も、銀行がほぼ預金残高で国債を買っています。

つまり、国債でデフォルトが発生すると、すべての円で持っているお金が吹っ飛んでしまうことと同じになります。

このようなことは、当面は考えられないので、特に心配はないと考えています。

買えるところ

個人向け国債を買えるところは銀行、証券会社などの金融機関です。

ネットでも買えますので、ネットで受け付けている証券などが便利でしょう。

また、個人向け国債購入でキャッシュバックキャンペーンなどを行っているところも多く、キャンペーンを利用すれば、実質利回りが更に上がります。

買うなら変動10を!

個人向け国債を買う場合、どれが有利か見ていきます。

利回りを比較すると、令和5年1月募集分で、変動10が0.33%と固定5や固定3より大きくなっています。

令和5年1月の募集利率(出典:財務省)

これは、固定5・固定3での満期利回りを、変動10で得ようとすると、保有しなければならない期間は、

  • 固定3(満期で0.15%):1.5年(実質0.165%)
  • 固定5(満期で0.9%):4年(実質0.99%)

となります。

変動10が有利なのがわかりますね。

※変動10の利回りが維持されることが前提です。

定期預金より利回りが良いことも

前節で見たように、変動10の令和5年1月募集分の利回りは0,33%と、一般的な定期預金よりも利回りが良くなっています。

このため、銀行定期預金利回りは、ソニー銀行とオリックス銀行を除き、ほぼ個人向け国債に負けています。

定期預金オリックス銀行ソニー銀行
3年0.25%0.07%
5年0.28%0.25%
10年(設定なし)0.55%
定期預金金利(令和5年1月現在)

中でも変動10年の金利に勝る定期預金は、ソニー銀行10年定期ぐらいですね。

途中換金する可能性も考慮すると、個人向け国債が有利なのがわかります。

今後の金利変動にも注意

少し前だと、変動10でも0.05%と最低金利だったのですが、金利上昇が期待できず、少し利回りの良い定期預金で十分でした。

最近は利回りも上昇し始めており、また、日銀で長期金利の許容範囲が緩和されていることから、金利上昇が見込まれます。

このため、固定5や固定3、または定期預金のような固定金利では、金利上昇には勝てないことも見込まれます。

したがって、金利に柔軟に対応する変動10が良いと考えています。

おわりに

個人向け国債の概要についてご紹介しました。

てすも定期預金の満期が来たものは、条件次第で個人向け国債へ振り向けはじめています。

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