今年(令和4年)に入ってから、消費者物価指数(CPI)の上昇率が高い影響で、米ドル(USD)の政策金利が急激に引き上げられています。
これに伴い、USDの通貨量が減少し、USDJPYのレートが上がっています。
9月には、さらに0.75ポイントの引き上げを決め、3.0〜3.25%になっています。
これは豪ドル(AUD)よりも高い水準になってあるのでご紹介します。
資源国の金利
ここ数十年は、資源国の金利が高く、オーストラリアやニュージーランド、南アメリカなどの金利が高いので、外貨預金やFXでのスワップポイント狙いが人気でした。
このため、AUDの金利がUSDより高いのが常識のようになっていましたが、現在ではそれが崩れています。
各銀行の普通預金、定期預金を見てもUSDの方が高くなりました。
USD普通 | AUD普通 | USD定期(1年) | AUD定期(1年) | 円普通 | |
住信SBIネット | 0.9 | 0.65 | 3.15 | 3.2 | 0.001 |
楽天 | 0.01 | 0.01 | 1.2 | 0.04 | 0.02(通常) |
ソニー | 0.9 | 0.65 | 3.2 | 2.3 | 0.001 |
新生 | 0.1 | 0.1 | 4(スタンダード) | 3.1(スタンダード) | 0.001 |
三菱UFJ | 0.01 | 0.001 | 0.01 | 0.01 | 0.001 |
三井住友 | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.001 |
SMBC信託 | 0.01 | 0.005 | 4 | 3 | 0.001 |
中には、1年定期で4%になるものもあり、普通預金でも1%弱のものもあります。
USDは基軸通貨ですので、資源国での運用より金利が有利なのは魅力があります。
資源国はいずれ円に戻すことを前提としますが、基軸通貨は必要なタイミングでUSDのまま使う、あるいは円を含む他の通貨へ交換がやりやすくなるからです。
このため、資源国通貨での運用は必要なくなりました。
これからは、資産を円とUSDで持つことがリスク分散につながると考えています。
USDの運用を基本にする
USDはUSDで持つ
これまでUSDで運用してきた資産は、円ベースでかなり大きくなっています。
10年ほど前のレートは75円台でしたので、その頃にUSDへ交換していたら、持ってるだけで円ベースでは2倍近くになっている計算です。
そうすると、逆もしかりです。
現在は円安局面ですので、逆パターン(円ベースで半減)に耐えられないと思うかも知れません。
しかし、1ドルは1ドルに違いがないので、そのまま持っている、または使えば良いのです。
ただし、円でしか引き出せない(円に戻すことが前提)ような銀行、証券などは、USDのまま使えないのでNGですね。
FXなら、差金決済(円に戻す)のみならず、現受けができることも考慮が必要です。
USDの資産構築方法
USD資産構築のためにはどのようなことを行うのがいいのでしょうか。
てすは、愚直にドルコスト平均法が良いと思っています。
毎月定額でUSDを買い、レートが高いときは少しだけ、レートが低くなったら多く買える手法は王道だと思います。
USDを手にしたら、USD建ての外貨預金やMMF、株式、投資信託で運用します。
長期投資では、USDベースでの運用など資産高が上がれば、為替レートによる変動を超える利益を期待できます。そうすると、為替レートなど怖くなくなります。
おわりに
USD中心の運用について、考えていることをご紹介しました。
てすは、今回の影響で、円安も手伝ってくれたので、ほぼ資源国通貨は引き揚げています。
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