Apple社が電気自動車(EV)の開発を中止したとの報道があります。人材をAIへ振り向けるということのようです。
報道の中には「断念」という表現が使われているものもあります。「断念」というと、技術的に不可能、または他社との競争に敗れたとのニュアンスで捉えてしまいがちですが、てすはそうではないと見ています。
てすは、Apple社がEV車開発を中止した理由は、EV車の需要が今後あまり見込めないとの市場予測だと思っています。
EV需要低迷
EV車は運用が難しく、ガソリン車では給油すればすぐに利用できるのとは異なり、充電に時間がかかります。また、寒冷地などではバッテリー能力が低下するため、利用での負担が大きくなります。
実際に、テスラは販売台数が落ち込み、GMやフォードは、EV車からハイブリッド(HV)車の増産へシフトを始めています。
また、レンタカーのハーツもEV車約2万台(全体の1/3)を売却し、ガソリン車を購入する予定と発表しました。理由としては、修理費用高いなどを上げています。
米レンタカーのハーツ、電気自動車(EV)2万台売却を決定(米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース – ジェトロ (jetro.go.jp)
ヨーロッパにおいても、補助金カットも手伝い、需要が低下して始め、HV車の需要が伸びています。
「ほぼトラ」で政策が修正
EVの普及施策の1つとして、脱炭素が挙げられます。米国民主党は脱炭素を掲げています。
しかし、所謂「ほぼトラ」といわれる、次期米大統領選でドナルド・トランプ氏(共和党)が当選するとの推測が高まっています。このトランプ氏、前回当選したときにはパリ協定から脱退しています。
しかし、EVが脱炭素に貢献していないことが明らかになってきており、また、国民に負担を与える(運用が大変)ような政策は中止すると思います。
おわりに
Apple社はモーターで動くEV車の開発を進められても、HV車の内燃機関(ガソリンエンジン)を作ることはできません。このため、需要の見込めないEV車の開発を中止したのでしょう。
HV社の先端を行くのは日本のトヨタです。これから日本の強みを活かせることに期待をしたいです。
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