REITと不動産投資の違い

資産管理

REIT(不動産投資信託)(Wikipedia)というと、投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産売買益を投資者に配当するものです。このため、不動産投資というとこのREITが基本と思われる方もいると思います。

一方、不動産投資は、実際に直接不動産を購入し、そこから得られる賃貸料収入や不動産売買益を得るものです。

このREITと不動産投資の違いについてまとめておきます。

不動産投資(直接投資)REIT
投資対象物件への直接投資証券
必要資金多額
(レバレッジにより異なる)
少額
レバレッジ銀行からの借り入れが可能基本的にない
必要知識不動産に関する専門知識や情報が必要基本的に不要(あった方が良い)
物件選定投資者が選定REIT運営者に依存
(組み込まれる物件は都心部のビルなど一般では投資しにくい物件が組み込まれているものもあるが、不要な物件、不良物件も組み込まれたり、不利な条件で組み込まれる可能性あり)
物件の維持管理・運営投資者自身で管理
(委託する方法もある)
不要(REITで管理)
流動性低い
(不動産市況による)
比較的高い
(証券売買のため)
減価償却可能不可
収支計画立てやすい
(自身で賃貸料決定)
未定
(自身では計画できない)

その他、自然災害等によるリスクはありますが、これらは同等です。管理、分散の観点からはREITのほうが安全かもしれません。

こう見てわかるのが、REITはあくまでも証券投資であるため、現物への不動産投資はREITにはできない有効性があります。それは、レバレッジ、減価償却、収支計画です。

  1. レバレッジ
    銀行などから借り入れて不動産物件を購入することで、自己資金よりも大きな資金を動かすことができます。このため、実施利回りを大きく取れます。
    また、完済すれば物件自体が完全に自分のものになり(資産が増えます)、返済支出がなくなる分、収入分が増えます。
    REITは基本的に借り入れができません。
  1. 減価償却
    建物、その付帯設備が減価償却分として費用計上できます。このため、現金支出無く、費用計上できる分、不動産収入の利益としては下げられます(税金が下がります)。
    REITはこういった事ができず、証券価格や利回りなどに反映されます。
  1. 収支計画
    賃貸料は自身で決定するとともに(基本は周囲動向などの市場に合わせる)、管理委託費(管理を委託する場合)、修繕費、固都税、損害保険料、借入返済など、収入と支出がある程度固定されるため、収支計画が立てやすいです。
    REITは費用計画を自身で決められないため、利回りなどは未確定です。

このように、現物への不動産投資は、自身でコントロールできることが大きなメリットですが、その分専門知識や収支計算などの手間を必要とすることです。

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おわりに

てすはお手軽(元手1,000万円未満)に不動産投資したいなら手間のかからないREIT、本格的に投資しようと思うなら不動産投資が良いと思っています。

最近は、投資組合の形やセキュリティー・トークンで個別物件の運用するサービスもありますが、基本的にはREITと同じと思っています。

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