ネット証券において、クレジットカードで投信積立ができるサービスが増えてきました。
クレジットカードでの投信積立は、積立決済によるポイント還元も期待できます。
ここでは、クレジットカードでの投信積立と、ポイント還元状況をまとめます。
最近の動向
ネット証券を中心にクレカ積立が揃ってきたところで、少し動きがありました。
改悪を続けていた楽天証券がポイント還元を改善しています。
楽天証券がポイント還元改善
楽天証券は、楽天カードでの投信積立によるポイント還元率を、令和4年8月買付分までは1.0%でしたが、その後、0.2%(代行手数料0.4%未満の投信の場合)と改悪していました(代行手数料0.4%以上の投信は、1%を維持)。
これが、令和5年6月買付分から0.5%〜1%に改善されます。
カードランクにより異なり、以下のようになります。
〜令和4年8月 | 〜令和5年5月 | 令和5年6月〜 | |
楽天プレミアムカード | 1.0% | 0.2% | 1.0% |
楽天ゴールドカード | 1.0% | 0.2% | 0.75% |
楽天カード(一般カード) | 1.0% | 0.2% | 0.5% |
(代行手数料0.4%未満の投信)
ネット証券クレカ投信積立、ポイント還元比較
ネット証券のクレカ投信積立と、ポイント還元状況を比較してみます。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | |
積立可能額 | 100〜50,000円 | 100〜50,000円 | 100〜50,000円 | 100〜50,000円 |
クレジットカード | 三井住友カード (仲介口座は別カード) | 楽天カード | マネックスカード | au PAYカード |
購入時クレカ ポイント還元 | V 0.5%、1.0%、2.0%、5.0% (カードにより異なる) | 楽天ポイント (代行手数料0.4%未満) プレミアムカード1% ゴールドカード0.75% 一般カード0.5% (代行手数料0.4%以上) 1% | マネックス ポイント 1.1% | P 1.0% |
保有残高 ポイント還元 (年率) | 0.02〜0.25% 選択(T、V、P、d、JALマイル) (銘柄、保有残高による) | 残高達成により付与 (1回のみ) | 0〜0.08% (銘柄による) | 0.005〜0.24% (銘柄、保有残高による) |
ポイント での購入 | ○ T、V、P (積立充当も可能) | ○ 通常ポイントのみ (積立充当も可能) | ○ | ○ |
その他 | 楽天キャッシュでの積立可 (楽天カード0.5%還元) |
(ポイント: T:Tポイント、V:Vポイント、P:Pontaポイント、d:dポイント)
傾向としては、積立時のクレカポイント還元率が高いところは、保有残高に対するポイント還元率が低い傾向にあります。
また、保有残高ポイント還元の振れとしては、信託手数料の安いインデックス投信などは低くなっています。このため、S&P500連動投信などは、基本的に低い還元率です。
どの形態が有利か?
クレカ決済還元率か、保有残高還元のどちらが有利かは、一般的に長期保有するなら、保有残高に対する還元が有利になります。
しかし、S&P500インデックス投信で人気が高いeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を例に取ると、SBI証券とマネックス証券では保有残高還元率は大差がありません。
下表の例では、SBI証券の保有残高還元で、マネックス証券とのクレカ決済還元の差分を回収するのに150年もかかります。
SBI証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | |
購入時クレカポイント還元率 | 0.5% | 1.1% | 1.0% |
保有残高還元率(年率) | 0,034% | 0.03% | 0.005% |
このため、クレカ積立のみ行う場合はクレカ還元率が多いほうが有利でしょう。
ただ、投信をクレカ積立以外でも購入し、資産残高が大きな場合は、保有残高還元率が高いほうが有利です。
また、上記以外に保有しているNISA口座や普段利用しているクレジットカードとのバランスを考えたほうが良いでしょう。
おわりに
ネット証券のクレカ投信積立、ポイント還元状況についてまとめました。
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