セミリタイヤを果たそうとする人は、目標資産を達成したので、これでサラリーマン生活ともさようならと自由な世界を描いている人も多いと思います。
しかし実際には、退職後、自治体などから請求が来てびっくりする人も見かけます。
セミリタイヤ1年目には大きな費用負担がありますので、この現金を準備せずにリタイヤしてしまうと、あとでバタバタしてしまうことになります。
それでは大きな費用負担について見ていきます。
社会保険
社会保険料は給与天引きで支払っていますが、税金同様ですので、セミリタイヤ後も逃れられません。
公的医療保険・介護保険
サラリーマン時代は、毎月の給与から、会社の健康保険料、介護保険料が天引きされています。
セミリタイヤで給与収入がなくなると、健康保険は自治体の国民健康保険に加入することになります。
保険料は、前年の所得を基に計算されますので、セミリタイヤ1年目は退職により収入がなくてもしっかりとかかってきます。
また、サラリーマン時代は会社がほぼ半額を負担(事業主負担)していましたが、セミリタイヤ後は全額自己負担となりますので、負担額が増加することになります。
国民健康保険料は自治体により異なりますので、住民票のある自治体(市区町村)のホームページなどでご確認ください。
なお、会社によっては、退職後一定期間は会社の健康保険に任意継続できることがあります。保険料は全額自己負担となりますが、国民健康保険よりは安いケースがあります。
年金保険
サラリーマン時代は、公的医療保険・介護保険同様に厚生年金に加入し、給料が天引きされています。
セミリタイヤで第2号保険者(厚生年金)から第1号保険者(国民年金)に切り替わります。
費用は自治体(市区町村)により異なりますが、概ね年間20万円程度は必要になります。国民年金保険料は自治体により異なりますので、住民票のある自治体(市区町村)のホームページなどでご確認ください。
また、年金保険に関しても、サラリーマン時代は会社がほぼ半額負担していましたが、セミリタイヤ後は全額自己負担となります。
住民税
住民税は、前年の所得を基に計算されます。通常は6月〜5月でほぼ月割で給与から天引きされています(特別徴収)。
ここでセミリタイヤ1年目は以下の住民税負担が必要になります。
- 退職後、5月までの住民税
例えば、3月末に退職すれば、4月分、5月分が一般徴収として請求されます。
- 6月〜翌年5月までの住民税
税額は前年の所得を基に計算するため、前年給与所得に応じて高額になる可能性があります。
東京23区の例で、住民税は、
課税総所得金額(前年分)✕10%(特別区区民税6%、都民税4%)+均等割5,000円(特別区区民税3,500円、都民税1,500円)
が課税されます。
おわりに
サラリーマン時代に前年の給与所得が大きかった人ほど大きな額となるため、セミリタイヤには、資産形成の達成のみならず、これまで給与天引きだったこれらの費用(給与明細や源泉徴収票に記載)1年分の2倍は準備しておくことをおすすめします。
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