株式を保有していると、銘柄により配当があります。
GnuCashでの配当金の投入方法をご紹介します。
手順は以下のとおりです。
- 管理する範囲の方針を決める
- 管理方針に合わせて勘定科目を設定する
- 配当金を投入する
それぞれ見ていきます。
管理する範囲の方針を決める
配当金を管理する際にどこまで管理するかの方針を決めます。
方針は概ね以下の2通りだと思います。
- 配当入金額(手取り)のみ管理する
最も簡単な方法で、入金額のみを管理します。- NISA口座の場合
源泉徴収がないので、この方法で良いでしょう。 - 特定口座(源泉徴収あり)の場合
入金額の管理だけでは還付があった場合に正しく配当額が把握できないので、おすすめしませんが、あまり気にしない方はこの方法でもよいでしょう。 - 特定口座(源泉徴収なし)の場合
証券会社での配当受取にしておくと、支払通知書を年間で集計したものを発行してくれるので、申告にはこの通知書を活用すると、都度の源泉徴収の管理を省略する方法もあります。
しかし、配当金を証券口座で受取設定していない場合は、年間の損益通算を自分で行う必要があるので、この方法は向きません。
- NISA口座の場合
- 配当金と税金等を管理する
受取配当金と、源泉徴収額(または還付額)を管理します。- 一般口座の場合
配当控除を受ける場合には管理が必要です。 - 特定口座の場合
譲渡(売買)損益と損益通算で計算したい(しなければならない)場合は管理したほうが良いでしょう。
- 一般口座の場合
管理方針に合わせて勘定科目を設定する
「収益」の項目で配当の勘定科目を設定します。
銘柄単位で配当の管理をしたい場合は、銘柄単位で設定します。
その他、源泉徴収を管理する場合は、「費用」の項目で源泉徴収用の所得税、住民税を設定します。
配当金を投入する
ここでは、配当金が10,000円を前提とします。
そうすると、源泉徴収税が、所得税(+復興特別所得税)1,531円(15.315%)、地方税500円(5%)となります。
受取額は、
10,000円 ー 1,531円 ー 500円 = 7,969円
となります。
上記は、配当額と源泉徴収額は、配当を受け取るときに届く「支払通知書」に記載されていますので、この支払通知書に基づき、以下のように投入していきます。
手順
- 入金される口座の勘定科目を開く
為替など現金で受け取る場合は現金、銀行振込の場合は銀行口座、証券口座で受け取る場合は、証券口座の預り金が対象になります。 - 配当を入力する
- 受取金額のみを管理する場合
資金移動を前節で設定した配当の勘定科目を設定し、増加に受取金額を入力します。
- 配当額と源泉徴収を管理する場合
スプリットを活用し、配当額、所得税(源泉徴収)、地方税(源泉徴収)を入力します。
以上で完了です。
おわりに
GnuCashでの配当の管理方法をご紹介しました。
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