セミリタイヤ後の収支の設計

資産管理

セミリタイヤ後の収入には主に株式の配当、株式売買による利益、不動産収入、その他太陽光発電による売電収入等が中心になると思います。

セミリタイヤできているのは、それなりに資産を持っていて、その資産からの収入があることだと思いますので、資産からの収入コントロールおよび社会保険料や税金などの生活コストのマネジメントが重要です。

このマネジメントの方法を見ていきます。

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収入源を分散させる

個人で資産を持つと、資産から得られる収入すべてがほぼ所得となって課税対象となります。

このため、資産管理法人やマイクロ法人を作り、個人と法人で所得を分散させる方法を考えます。

所得の分散

法人化による給与所得

資産管理法人やマイクロ法人を設立し、株式や不動産などの資産の一部を法人へ移します。

法人へ移した資産からの所得は法人の所得となります。個人はその法人の役員となり、給与を得ることになります(法人は費用)。

法人へ所得の一部を留保しておくことで、個人収入(給与)を見た目減らすことができます。

また、法人は給与以外にも必要経費を費用とすることができます。

不動産などの資産は、移管には司法書士手数料、印紙税、不動産取得税など、費用ががかかってきますので、資産を個人所有から動かさず、個人から法人へサブリースする形を取ることがあります。

メリット

このメリットとしては、所得分散ができる以外に、個人では国民年金や国民健康保険にしか加入できないものが、厚生年金や法人の健康保険に加入することが可能になり、これらの社会保険料は法人と折半という形で、社会保険に関する個人支出の低減や、法人も経費にすることが可能になります。

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点検が必要な事項

資産管理法人、マイクロ法人による費用が柔軟化できることですが、かえってコスト高になる可能性物ありますので、点検が必要です。

法人には最低限の費用として、法人住民税(最低7万円)、経理マネジメントのための税理士への報酬、法人税は23.2%が必要になります。

これらの経費を負担できるか、また、法人税は個人の所得税より高くなる場合もありますので、費用のかけ方による実質税率と、ご自身の規模に合うかどうかの吟味が必要です。

個人事業所得、不動産所得

事業所得は、個人事業として、ブログ・YouTubeなどの広告収入、お店の経営、太陽光売電収入などが考えられます(これらは法人所得とする案もあります)。

不動産所得は、賃貸収入が基本ですが、上に書いたように、法人へのサブリースとしての賃貸料もこの一つになります。

この所得は、青色申告すると、以下のメリットが期待できます。

  • 最大65万円までの控除が得られます。
  • 配偶者などを専従者給与として費用計上が可能です。
  • パソコン購入費などを減価償却資産として30万円まで計上が可能です。

青色申告や青色専従者給与は事前に税務署への届出が必要です。

青色申告を行うには、複式簿記で記録ができていることが必要です。

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配当所得

セミリタイヤでは株式配当も多いと思います。

株式配当は、通常は分離課税で一律20%+復興特別所得税が源泉徴収されますが、課税所得(330万円未満)と勘案して、配当控除(日本株のみ)の選択で、実質税率が低くなる場合があります。

配当控除は、通常分理解税で源泉徴収されるものが、他の所得と合算して総合課税として課税されるものです。

日本の所得税は累進課税ですので、課税所得額により、配当控除での税率が分離課課税分よりも抑えられる可能性があります。配当控除の選択は確定申告が必要です。

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No.2260 所得税の税率|国税庁

おわりに

このように、収入の分散、費用計上の自由度を増すと、社会保険料、税金も抑えられることがあります。

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