GnuCash
は家計簿を始めとする財務管理に大変便利なツールです。
GnuCashは、Windows、macOS、Linuxに対応しています。これはこれで良いのですが、困ったことは、出歩いて支払いなどを行うときに都度PCなどを開いて記録するわけにはいきません。
クレカや電子マネー、QR決済などのキャッシュレス決済では、履歴が残るため、後で記録が可能ですが、現金払いの場合、レシートや領収書をもらっている場合はともかく、レシート・領収書を発行されない、またはもらい忘れることがあります。
この場合、利用履歴を記憶に頼らざるを得なくなり、その記憶も店、金額をすべて覚えておく必要があるため、いつの間にか記憶がズレたりなくなったりして、残高にズレが生じ、使途不明金が発生してしまいます。
このため、支出管理(特に記録が残らない現金支出)は、都度スマホなどで行いたくなります。
そこで、スマホで支出管理を行う方法についてご紹介します。
GnuCashの支出管理をスマホで行う方法
GnuCashの原本はあくまでもPCなので、スマホ管理は一時的な記録として、後でPCで取り込む形になります。
GnuCash Mobile
GnuCash Mobileは、iOSとAndroidで提供され、スタンドアロンで動作するスマホアプリです。勘定科目などもGnuCashと同様に投入できますが、PCのGnuCashとは同期していないため、スマホアプリCSVエクスポートを行って、PCでインポートをする必要があります。
ただ、動作不安定であることと、スマホからのデータ送信が面倒なことから、あまりおすすめしません。
ネットの家計簿サービス
ネット上では、マネーツリー
やマネーフォワード
など、クラウド上での家計簿サービスを利用する方法があります。ただ、エクスポートするには有料プランの契約が必要だったりするため、利用には向きません。
そもそも、こういったサービスを利用するユーザーは、GnuCashを利用する必要性は低いと思います。
Googleフォーム
Googleフォームは、アンケート収集などに利用されることが多いですが、個人利用も可能です。
Googleフォームでの投入内容は、CSVエクスポートできるため、スマホでGoogleフォームで投入した内容を、PCでダウンロード可能です。
現金支出に限れば簡単にでき、他の新たなクラウドサービスを利用する必要もありません。
てすはこの方法を利用しています。以下にその方法をまとめます。
Googleフォームでの現金支出管理方法
Googleフォームは、Googleアカウントを持っていれば、誰でも利用可能です。
Gmailの右上のBento Menuから、[フォーム]を選択すると利用可能です。
以下の手順で作ります。
フォームを作る(初回のみ)
ここで現金支出管理用のフォームを作ります。
質問タブにおいて、名前(ここでは「現金帳」)を設定し、最低限の項目として「日付」(日付型)、利用場所(記述式)、金額(記述式)を設定しておきます。

次に右上の[共有]で、共有範囲を設定しておきます。自分しかアクセスしない場合は、以下のように設定しておきます。

右上の[公開]ボタンで、公開します。[公開]ボタンを押したときに表示される、公開済みのオプションで、[回答者へのリンクをコピー]します(実際の回答画面のURLです)。

スマホで回答する
前節でコピーしたURLをスマホブラウザで開きます。
開けば、ブックマークまたはホーム画面に追加しておくと、あとで簡単に開くことができます。
回答画面が開けば、フォームに入力して記録できます。
登録内容をダウンロードする
PCのGoogleフォーム画面で、上部の[回答]タブを開きます。

上部の画面の右上にある、Kebab Menuから、[回答をダウンロード(.csv)を選択し、ダウンロードします。

ダウンロード後、Googleフォームに登録されているデータが不要であれば、上記のメニューで[すべての回答を削除]でデータを消去します。
CSVファイルをGnuCashへインポートする
ダウンロードしたCSVファイルをGnuCashの現金管理の勘定科目へインポートします。
GnuCashへのインポートは、[ファイル]-[インポート]-[CSVから取引をインポート…]で行います。
インポートされた記録の資産移動(勘定科目)は適宜設定します。
おわりに
GnuCashの外出時などでの現金支出の管理方法の一案をご紹介しました。
他に、ExcelやGoogleスプレッドシートのスマホアプリを利用する方法などがありますが、Googleフォームの利用が最も軽量で簡単にできる方法と考えています。
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