複利を味方に付ける人、関係ない人、敵に回す人

資産管理

一般相対性理論などを唱えた20世紀最大の物理学者とも言われるアルベルト・アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだ「複利」、これを味方にできる人とそうでない人の資産形成の違いを見ていきたいと思います。

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複利とは?

端的に言えば、元本だけでなく、「利息が利息を生む」状態であるということです。

例えば1万円を年率5%で預けたとして、1年後には利息が5百円になるので、10,500円になります。これを全額同じ条件で預けて次の1年後(通算2年後)にはどうなるでしょうか。11,025円になります。つまり元本分は同じように500円の利息がついているのですが、前年の利息分500円が25円生んでいることになります。

これに対応するもので単離というものがあります。これは、最初の1年は1万円が10,500円になることは同じなのですが、次の年には引き続き1万円(元本)のみをあずけて、利息分はどこかで使うなりした場合です。そうするの次の1年後は、同じく10,500円となり、2年間で11,000円になったことになります。

これを10年間続けると、

複利: 1万円✕(1+0.05)✕…(全部で10回かける)…✕(1+0.05) = 16,288円
単利: 1万円✕(1+0.05✕10年) = 15,000円

と、1.09倍も違ってきます。「何だ、1,200円程度の差か」と思われるかもしれませんが、これが元本が大きいと金額的に大きな差ができ、また期間が長ければ長いほど効果が大きくなります。

ここで注目しておきたいのが、複利で10年目の利息が775円にもなり、元本利息(500円)を考慮すると、利息が生む利息分(275円)元本利息の半分以上も生んでいることに注目するといいでしょう。

複利を味方にする人

資産形成ができている人のほとんどは、こういった複利を味方につけている人です。つまり、資産を作ろうとしている人は、複利の効果が得られているかどうかを最初に注目するのが良いと考えています。

複利を味方にするにはどうすればよいでしょうか。

基本的には利息など、元本が生み出したものを再投資することになります。

定期預金を預ける場合は、継続時に元本、利息を元本に加える元利継続とすることで複利効果を得られます。ただし、現在は定期預金の金利が低いので、大きな効果は期待できません。

株式投資の場合、長期保有し、年数回出る配当金は全額投資することで複利の効果が得られます。また、健全な会社であれば、留保金を自社の事業への投資に使って成長するので、配当金を再投資しなくても実質複利の効果は得られます。これに配当金再投資でその効果を増やします。なお、成長の著しい会社は、配当を出さず、全額自己再投資にしていることもあります。

短期で売買を繰り返しているような場合はこのような効果は得られません。中には、儲かった分を再投資すればよいのではという意見もあると思いますが、勝率100%はありえないので、変動リスクが高いと思います。

投資信託の場合、分配金がない商品を選びます。そうすると運営会社側で、利益分を再投資してくれますので、複利効果が期待できます。なお、分配金が出ると税金がかかるケースもありますので、注意が必要です。毎月分配のような、分配を目的としている商品もありますが、利益分だけのみならず、元本切り崩しで分配金を出すケースもありますので、定期的に受取が必要な方以外は避けたほうが良いと思います。

このような再投資しない人は、単利と同じになりますので、複利効果は得られず、複利に関係がない人になります。

複利を的に回す人(危険!)

カードローンなどを利用する方の中には、元本と利息を返済するために借り換えとしてもとの元本と利息分を借り入れることがあります。これは借り入れ元本が元の元本から増えていることになり、逆効果の利息が利息を生むパタンで、借入額がうなぎのぼりに増加します。ローン利率が10%を超えるのものあるので、借入額の増加は相当なものです。

できるだけ元本を返済してから次の借り入れを行うよう、単利にできる方策を取るべきです。

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