戦前の教育には、「修身科」という教科がありました。
現代に近いものでは「道徳」がありますが、道徳のように「差別はいけません。みなさん仲良く。」というようなものではなく、物事に対する取り組みのありかたを説くものです。
昭和20年にGHQの指令により修身科は停止されましたが、当時の教育内容の講義録の一つとして、「修身教授録」(森信三著・致知出版社)(スポンサーリンク)があります。この本は、師範学校(今の教育課程)で昭和12年から13年までの2年間の講義の内容が書かれています。
修身教授録 現代に甦る人間学の要諦 (Chi chi-select) [ 森信三 ] 価格:2530円 |
これを読むと、まず現代との死生観の違いを感じました。
現代では、西洋的な個人主義で生きることを重視し、このためか自己中心的になりがちです。
修身では、どんな人にも「死」はやってきます。これは逃げることができず、自然の真理です。このため、志を残し、後世へ引き継がれることを説いています。
日頃の行いも、興味有り無し関係なく、決して怠ることはなく真剣に取り組んでいかなければ、結局はすべてが上っ面で終わってしまい、何も残らない。自分の死後、後世には引き継がれないという趣旨のことが書かれています。
おわりに
戦後GHQが修身科を停止したのがわかるように思いました。日本人の精神の強さの秘訣と考えたのでしょう。
こういった死生観を大事にしたいと、生活改善に努めていきます。
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