東京都内にある1,398の神社をほぼ束ねる東京神社庁は、毎月「生命(いのち)の言葉」を出しています。
令和5年6月(水無月)の言葉は以下の内容です。
いそのかみ 古きためしを たづねつつ
新しき世の こともさだめむ
明治天皇御製
これは、現代語にすると、
わが国の 古来より伝わる 先例のもとつ心を 探り求めながら
新しい時代の さまざまなことも 定めてゆこう
明治の聖代(明治神宮)
となります。
明治天皇の新しい時代を切り開くことを体現された、最もコアな一言だと認識しています。
※注:明治天皇御製にある「いそのかみ」は、奈良県天理市の石上(いそのかみ)神宮周辺の布留(ふる)という地名にちなみ、「布留」を同音の「古(ふる)」「降る」につながる枕詞。
大日本帝国憲法起草勅語
明治天皇は、大日本帝国憲法の起草にあたり、以下の勅語を発せられています。
朕󠄁爰ニ我カ建國ノ體ニ基キ廣ク海󠄀外各國ノ成法ヲ斟酌󠄁シ以テ國憲󠄁ヲ定メントス汝等ソレ宜シク之カ草按ヲ起󠄁創シ以テ聞セヨ朕󠄁將ニ之ヲ撰ハントス
黒鍵起草を命ずるの勅語(出典:Wikipedia)
憲法を定めるに当たって、外国に学ぶが、そのまま外国の条文を持ってくるような単なる「猿マネ」ではなく、国の成り立ち(歴史)に基づいて、憲法のあり方を検討するようにと述べられています。
歴史に学ぶ
海外においては、ドイツの鉄血宰相と呼ばれた、オットー・フォン・ビスマルクの格言があります。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
自分の狭い範囲の経験だけでは、過去に他の人と同じ失敗を繰り返す。広く過去の教訓、分析を踏まえて、次のことに当たらないといけないの意味です。
明治天皇御製とつながるところがありますね。
おわりに
新しくことを進めるには、成功より失敗に学ぶところが大きと思います。
失敗をしないようにすると、成功率が上がります。
生命の言葉を読み、歴史(教訓)に学ぶ重要さを再認識したところです。
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